筋トレに効果的な時間帯は?NGな時間帯や5つのポイントを解説

▼監修者

1996年生まれ、兵庫県西宮市出身。関西学院大学を卒業後、2020年にSaaSの事業会社に新卒入社。2023年にはSaaSスタートアップに転職し、インサイドセールス部門のマネージャーとして活動中。


仕事で成果を上げる傍ら、フィジーカー(筋肉も含めた身体の美しさを競う競技「フィジーク」に参加している人)としても活動しており、各種大会で華々しい実績を残している。筋トレに目覚めたきっかけは、大学時代に芽生えた「モテたい」という純粋な気持ちから。以来、トレーニングを欠かさず、常にアスリートとして人体構造や食材の栄養素について実践を通して研究を続けている。

【実績】

2022年:BBJ首都圏大会 優勝

2022年:マッスルゲート静岡大会 新人クラス・一般クラス 優勝

2023年:湘南オープン大会 クラス別 優勝

2024年:JBBF神奈川選手権 フィジーク176cm以下級準優勝

 

「筋トレを始めたけれど、なかなか思うような効果が出ない...」そんな経験はありませんか?

 

実は、筋トレの効果を最大限に引き出すには、単に運動するだけでなく、タイミングも重要なポイントです。

 

本記事では、筋トレに最適な時間帯と避けるべき時間帯、そして効果を高める5つの重要なポイントを紹介します。筋トレ習慣を見直して、より効果的なボディメイクをしましょう。

 

この記事を読むことで、あなたは以下のことが分かります。

 

▼この記事でわかる内容

  • 筋トレに最適な時間帯とその科学的根拠
  • 筋トレを避けるべき時間帯とその理由
  • 筋トレの効果を最大化する5つの重要ポイント
  • 初心者向け効果的な全身筋トレメニュー

また、当記事は、プロトレーニーである安井駿弥さん監修の元執筆しております。

 

筋トレに効果的な時間は夕方

多くの人が筋トレに取り組む中で、その効果を最大限に引き出すための最適な時間帯について疑問を持つことがあります。

 

実は、夕方から夜にかけての時間帯が筋トレに最も適しているという研究結果があります。以下では、夕方の筋トレが効果的である3つの主な理由について詳しく解説していきます。

 

▼筋トレに効果的な時間が夕方な理由

  • 理由①|体温が上昇しているから
  • 理由②|ホルモンバランスが最適化されているから
  • 理由③|エネルギー供給が安定しているから

 

▼監修者コメント

夕方に筋トレをすると、より効果が出やすいと言われています。これは、体温が上昇し、筋肉の柔軟性が高まっている時間帯だからです。また、夕方に筋トレをする際に、会社員の方であれば仕事終わりに何も食べずに筋トレをする方もいらっしゃるかと思います。しかし、私は比較的消化が早い夕食を食べてから筋トレに励むことが多いです。実際に、ベンチプレスのMAX重量も、夕食後1〜2時間後のトレーニングを継続したら上がりました!

理由①|体温が上昇しているから

 

人間の体温は、一日の中で変動しています。通常、朝方に最も低く、日中にかけて徐々に上昇し、夕方から夜にかけてピークを迎えます。

 

この体温上昇が、筋トレにとって非常に有利に働くのです。体温が高い状態では、筋肉の柔軟性が増し、血流も良くなります。

 

参考)健康状態の把握|厚生労働省

 

安井さんが言うには、筋肉パフォーマンスが向上し、より効果的なトレーニングが可能になった実感があるそうです。

理由②|ホルモンバランスが最適化されているから

筋トレの効果を左右する重要な要素として、ホルモンバランスがあります。

 

特に、テストステロンとコルチゾールという二つのホルモンが、筋肉の成長と回復に大きな影響を与えます。

 

テストステロンは筋タンパク質の合成を促進し、筋肥大を促す働きがあります。一方、コルチゾールは筋タンパク質の分解を促進するストレスホルモンです。

 

夕方から夜にかけては、テストステロンの分泌量が増加し、コルチゾールの分泌量が減少する理想的なバランスが生まれます。

 

このホルモンバランスの最適化で筋肉の成長と回復が促進されます。具体的には、テストステロンの増加により筋肉の合成が活発化し、同時にコルチゾールの減少によって筋肉の分解が抑制されます。

 

夕方の筋トレは筋肥大や筋力増強に特に効果的となります。ただし、ホルモンバランスは睡眠や食事、ストレスなどの影響も受けるため、総合的な生活習慣の管理も重要です。

 

参考)時間栄養学から健康を科学する - Jミルクは|社団法人 日本酪農乳業協会

理由③|エネルギー供給が安定しているから

効果的な筋トレを行うためには、安定したエネルギー供給が欠かせません。夕方の時間帯は、この点において優れています。安井さん曰く、体感としても「夕方」の方がパフォーマンスが高くなるとおっしゃっています。

 

通常、昼食から数時間が経過しているため、食事由来のエネルギーが体内に十分に行き渡っている状態です。同時に、完全な空腹状態でもないため、血糖値が安定しており、エネルギー不足による疲労感もありません。

 

安定したエネルギー供給状態により、高強度のトレーニングを持続的に行うことが可能になります。筋肉へのグリコーゲン(糖質の貯蔵形態)の蓄積も十分であるため、パワフルな運動を長時間維持できます。

 

さらに、エネルギー供給が安定していることで、脳の活動も活発化し、集中力や判断力が高まります。

 

フォームの維持や適切な重量の選択など、質の高いトレーニングを行えます。ただし、個人の食事のタイミングや内容によっても影響を受けるため、自身の生活リズムに合わせて調整することが重要です。

筋トレにおすすめしない3つの時間帯

筋トレの効果を最大限に引き出すためには、適切な時間帯を選ぶことが重要です。しかし、同時に避けるべき時間帯も存在します。

 

これらの時間帯でトレーニングを行うと、効果が低下したり、場合によっては健康に悪影響を及ぼす可能性があります。以下では、筋トレにおすすめできない3つの時間帯について詳しく解説します。

 

▼筋トレに効果的な時間が夕方な理由

  • NGな時間帯①|寝起き直後
  • NGな時間帯②|食後すぐ・空腹時
  • NGな時間帯③|寝る前

 

▼監修者コメント

一般的に、筋トレは早朝などに比べて夕方の方が効果が出やすいと言われています。これは、体温が上昇し、筋肉の柔軟性が高まっている時間帯だからです。実際に、私の体感としても、寝起き直後はそもそも体と頭が完全に起きていないので、大小あれど怪我をしやすいと感じます。過去に一度、早朝にトレーニングをしていて腰を壊したことがあります。筋トレはただやるだけでなく、「いつ」やるかも気にかけると、より効果的に、そして安全にトレーニングを行うことができますよ!

 

参考)時間帯別筋力トレーニングが骨格筋肥大と筋力の適応に及ぼす影響:系統的レビューとメタ分析

NGな時間帯①|寝起き直後

寝起き直後の筋トレは、多くの専門家が避けるべきだと指摘しています。その主な理由は、体が完全に目覚めていないためです。

 

睡眠中、私たちの体は休息モードにあり、様々な生理機能が低下しています。

 

安井さんによると、起床後30分から1時間程度の時間を設けて、体をゆっくりと活動モードに切り替えることで、より効率的なトレーニングができると実感しているそうです。

NGな時間帯②|食後すぐ・空腹時

食後すぐと空腹時の筋トレは、どちらも避けるべき時間帯です。これらの状態では、体のエネルギー配分が筋トレに適していないため、効果が低下したり、健康上のリスクが高まる可能性があります。

 

理想的なのは、食後1〜2時間程度経ってからです。食事由来のエネルギーが体内に行き渡り、消化器系への負担も軽減されているためです。

 

また、トレーニング前に軽めの炭水化物を摂取すれば、空腹時のデメリットを回避できます。安井さんも、空腹だと、重量が上がりにくく、パフォーマンスが低くなりやすいため、空腹時にはおにぎりや団子などを事前に食べるそうです。

 

個人の体質や生活リズムに合わせて、最適なタイミングを見つけることが重要です。

NGな時間帯③|寝る前

寝る直前の筋トレは、一見効率的に思えますが、実際には避けるべきです。

 

この時間帯のトレーニングは、睡眠の質を低下させたり、回復プロセスを妨げたりする可能性があります。寝る前に筋トレをすると、興奮状態になって寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりすることがあります。特に、足などの下半身のトレーニングは、トレーニーの間では興奮状態になりやすいと言われています。

 

代わりに、夕方から夜の早い時間帯(就寝の2〜3時間前まで)に筋トレを行うのがおすすめです。これにより、トレーニング効果を最大化しつつ、質の良い睡眠を確保できます。

 

また、就寝前にはリラックスするための時間を設け、軽いストレッチやヨガ、瞑想などを行うことで、よりよい睡眠を促進できます。

筋トレの効果を高める時間に関する5つのポイント

効果的な筋トレを行うためには、適切な時間管理が不可欠です。単に長時間トレーニングを行えばいいというわけではなく、質の高いトレーニングを効率的に行うことが重要です。

 

以下では、筋トレの効果を最大化するための5つの重要なポイントについて詳しく解説します。

 

▼筋トレの効果を高める時間に関する5つのポイント

  • ポイント①|筋トレにかける時間は30分〜1時間
  • ポイント②|インターバル(休憩)を1分〜5分入れる
  • ポイント③|超回復のタイミングを意識する
  • ​​ポイント④|鍛える部位を変えながら実施する
  • ポイント⑤|筋トレの時間帯を一定にする

 

▼監修者コメント

筋トレの時間は、長すぎても集中力が持たなければ意味がありません。短時間に一気に集中力を高めて行うようにしましょう。長時間だらだらと筋トレをしていた時期もあったのですが、結局は集中力が途切れ、トレーニングの質が低下してしまいました。トレーニングルームで、スマホをいじって無駄な時間を過ごしてしまうこともありました。結果として、いつの間にかインターバルが不必要に長くなってしまうことも…。なるべく短時間で集中して筋トレを行い、身体の休息に時間を回した方が、質の高いトレーニングになり、長期的に成果を出しやすいでしょう。

ポイント①|筋トレにかける時間は30分〜1時間

 

効果的な筋トレを行うには、適切な時間設定が重要です。多くの専門家が推奨する理想的な筋トレ時間は、30分~1時間程度です。筋トレに慣れてきたり、より高い強度でトレーニングを行う場合は、1~1.5時間程度必要になることもあります。

 

参考)筋力トレーニングについて|健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023

 

1時間を超える長時間のトレーニングは、疲労を蓄積させ、怪我のリスクも高めます。また、過度なトレーニングは、筋肉の成長を妨げる「オーバートレーニング」状態を引き起こす可能性もあります。

 

ただし、この時間設定はあくまでも目安であり、個人の体力レベルやトレーニング内容、目的によって調整が必要です。

 

初心者の場合は30分程度から始め、徐々に時間を延ばしていくのが良いでしょう。また、ウォームアップとクールダウンの時間は、この30分〜1時間の中に含めましょう。

ポイント②|インターバル(休憩)を1分〜5分入れる

筋トレでは、適切なインターバル(休憩時間)を設けることが非常に重要です。

 

インターバルは、単なる休憩ではなく、次のセットに向けた準備時間であり、トレーニングの効果を最大化するための重要な要素です。

 

一般的に推奨されるインターバルの時間は、1分~5分程度です。安井さんは、トレーニングを行う際には、3分のインターバルをとっているそうです。

 

トレーニング強度

インターバル

種目例

軽~中程度

1~2分程度

アームカール、サイドレイズなどのアイソレーション種目

最大強度

3~5分程度

ベンチプレス、スクワットなどの複合関節種目

 

ただし、これらの時間はあくまで目安です。個人の体力レベルやトレーニングの目的、種目によって、インターバルの時間は調整しましょう。



筋持久力を向上させたい場合は、セット間のインターバルを短くすることで、心拍数を高く維持し、筋肉への負荷を継続できると安井さんはおっしゃっています。

 

さらに、スーパーセットやサーキットトレーニングのように、異なる筋群を交互に鍛えることで、より多くのエネルギーを消費し、効率的にトレーニング効果を高めることができます。これにより、全体的なトレーニング時間を短縮しつつ、効果的な筋トレができるそうです。

ポイント③|超回復のタイミングを意識する

筋トレにおいて「超回復」を理解し、そのタイミングを意識することは、効果的なトレーニングを行う上で極めて重要です。

 

超回復とは、筋トレによって一時的に低下した身体機能が、適切な休息と栄養摂取によって元の状態以上に回復する現象を指します。

 

超回復のタイミングを意識するポイントとして、同じ筋群を鍛える場合は48〜72時間の間隔を空けることが推奨されています。

 

また、栄養摂取のタイミングではトレーニング後30分以内に、タンパク質と炭水化物を摂取すると良いでしょう。超回復のタイミングを意識することで、より効率的かつ効果的な筋トレが可能になります。

 

参考)関連用語解説 | 日本アスレティックトレーニング学会

ポイント④|鍛える部位を変えながら実施する

 

効果的な筋トレプログラムを組む上で、鍛える部位を適切に変えながら実施することは非常に重要です。この方法は「スプリットトレーニング」とも呼ばれ、全身を複数の部位に分けて、日ごとに異なる部位を集中的に鍛える方法です。

 

鍛える部位を変えてトレーニングする例として以下のように継続すると良いでしょう。

 

分割法

月曜日

火曜日

水曜日

木曜日

金曜日

土曜日

日曜日

上半身/下半身スプリット

上半身(胸、背中、肩、腕)

下半身(脚、お尻)

上半身

下半身

3分割スプリット

胸、三頭筋、肩

背中、二頭筋

脚、お尻

 

4分割スプリット

胸、三頭筋

背中、二頭筋

肩、腹筋

脚、お尻

 

上記を行う際、大きな筋群(胸、背中、脚)を優先的に鍛え、小さな筋群(腕、肩)を後に配置するのが一般的です。また、コア(腹筋、背筋)は多くのトレーニングに関与するため、週に2〜3回程度取り入れるのが効果的です。

 

適切に部位を変えながら筋トレを実施することで、効率的に全身の筋力を向上させ、バランスの取れた身体を作れます。

ポイント⑤|筋トレの時間帯を一定にする

 

筋トレの効果を最大化し、持続可能な習慣を作るためには、可能な限り同じ時間帯に筋トレを行うことが重要です。

 

人間の体には概日リズム(サーカディアンリズム)と呼ばれる約24時間周期の生体リズムがあるため、同じ時間帯に運動することで、この体内リズムが整い、体温やホルモン分泌のタイミングが最適化されます。

 

参考)概日リズム睡眠障害 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

 

ただし、完全に同じ時間に固執する必要はありません。生活環境や仕事のスケジュールによっては、厳密に同じ時間を確保することが難しい場合もあるでしょう。

 

そのような場合は、「朝」「昼」「夕方」「夜」といった大まかな時間帯を決めて、その範囲内で調整するのも一つの方法です。

 

例えば、朝型の人は早朝のトレーニングが効果的かもしれませんし、夜型の人は夕方から夜にかけてのトレーニングがパフォーマンスを発揮しやすいかもしれません。

 

まとめ:筋トレを始める前に、今の健康状態をチェックしませんか?

筋トレを効果的に行うためには、まず健康状態を把握することが重要です。クランチやプランク、スクワット、ダンベルショルダープレスなどの基本的なエクササイズは、正しいフォームで行うことで全身の筋力強化に役立ちます。

 

しかし、無理な運動や体に合わないトレーニングは怪我や不調の原因になることも。筋トレを始める前に、現在の健康状態を確認することが大切です。