毎日仕事や家事に忙しく、「健康に気をつけたい」と思っていても、食事はコンビニに頼りがちで、食生活が偏っている……。そんな自覚のある方もいるのでは。
「コンビニ飯は健康に良くない」と考える方もいるかもしれませんが、実は選び方次第で健康維持やダイエットの強い味方になってくれます。
ベストボディ・ジャパン優勝経験のあるフィットネスモデル・ディヤナさんが、コンビニをよく利用する方向けに「食べても太りにくいコンビニ飯」を指南。一般的なコンビニに置いてある商品で“即買いできる”ダイエットメニューを紹介します。
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ディヤナさん 北海道出身で日本とモンテネグロのハーフ。12歳からモデル活動開始。東京外国語大学在学中にトレーニングを始める。 ベストボディ・ジャパン2022日本大会 ガールズクラス優勝。2023年 ゴールドジム JAPAN CUP ドリームモデル163cm超級優勝、審査員特別賞受賞。2024年 第10回 関東フィットネス選手権大会 フィットモデル 163cm超級優勝。2025年 第60回 東京ボディビル選手権大会 フィットモデル163cm超級優勝。 |
家系ラーメンにハマった過去もあるディヤナさんがヘルシーに痩せた理由とは
──ディヤナさんがボディメイクに目覚めたのはいつ頃だったのでしょうか。
ディヤナさん(以下、ディヤナ):中学1年生の頃からモデル活動をしていましたが、ボディメイクに関してはずっと自己流で。どんな理屈で太るのか、あるいは痩せるのかもわかっていなかったので、体型管理に苦労していました。極めつけは、大学に入学してから家系ラーメンにどっぷりとハマってしまったことです。授業に身が入らないほど食べたくて、学校を抜け出して通うこともありました。「そんなに来てくれるなら働いたら?」と誘われ、そのお店でアルバイトまでしていましたね(笑)。

──それは重度ですね……! モデル活動に支障は出なかったのでしょうか。
ディヤナ:なんとか誤魔化しながら続けていましたが、ラーメンの塩分のせいで、いま写真を見返すと顔はかなりむくんでいましたね。その後ヨーロッパへ短期留学してから、高カロリーな食事でさらに体重が増加してしまったんです。さすがにこれはまずいと、大学4年生でようやくジムへ通い始めることに。これがボディメイクの世界に飛び込んだきっかけです。
──その後、ベストボディ・ジャパンに挑戦されるなど、精力的に活動を始めましたね。
ディヤナ:せっかくジムに通うんだったら、何か目標が欲しいなと思って。ベストボディ・ジャパンは「筋肉のミス・ミスターコンテスト」と呼ばれていて、適度に筋肉をつけながらもムキムキではなく、健康的な美しさを競うコンテストです。そこに向けて努力した結果、出場2年目で優勝することができました。
──すごいですね! 結果を出せた理由はなんだったのでしょうか?
ディヤナ:もちろんトレーニングはしていましたが、食事で摂取するカロリーとPFC(タンパク質・脂質・炭水化物)バランスをすべて調べて、記録するようにしたことだと思います。
食事の内容を変えずにプールに通ったり、トレーニングだけ頑張ったりしたことも過去にありましたが、体型はあまり変わらず、顔のむくみもありました。そこで、それまで自己流だった食事管理を、科学的な方法にシフトしたんです。すぐに体が軽くなるのを感じたし、むくみが解消され、たった2週間で体型の変化を感じました。
ダイエットは食事管理が8割という言葉はよくボディメイク業界で聞く言葉です。食事がその人の体を作るのです。私自身食事を管理したことで、自分の好きな体型をつくれるようになりました。
──なるほど。それは具体的にはどのようなことに取り組まれたのですか?
ディヤナ:ダイエットアプリを活用しました。目標体重と日々の運動習慣を入力すると、1日に摂取できるカロリーとPFC量を教えてくれ、それに則って食事を摂れば目標体重に達することができます。過去の私もそうでしたが、やっぱり自己流って難しいんですよね。効率的にボディメイクしたいなら、自分の感覚ではなく記録をとることが一番の近道だと思いますね。

コンビニ飯を上手に活用して、ヘルシーな食生活を目指そう
──ディヤナさんは、コンビニ飯とダイエットの相性についてはどう考えていますか?
ディヤナ:健康的に痩せたい人にとって、コンビニをうまく使うことは有効な手段だと思います。ダイエットには自炊が一番効果的ですが、忙しくて毎食自炊するのは難しい方や、自炊が苦手な方もいますよね。そもそもダイエットの大敵はストレスや睡眠不足なんです。どんなに食事制限をがんばっても、この2つが邪魔をすると痩せることは難しいです。そう考えると、1日に1食はコンビニを活用して、自分の生活にゆとりをもたせストレスを溜めないことも大事だと考えています。
──たしかにそうですね。ディヤナさんもコンビニ飯を利用することはありますか?
ディヤナ:ありますよ! ランチや間食をコンビニで購入することが多いです。コンビニ飯のいいところは、ラベルにカロリー・PFCがすべて書いてあるところ。レストランのメニューにはそうした数値が記載されていませんから、その点コンビニ飯は素晴らしいです。なかでも私が一番気にするポイントは、脂質の量です。1食に摂る脂質の量を、必ず20g以内に抑えていますね。

──気にするのは、カロリーや炭水化物の量ではないんですね。
ディヤナ:私は脂質制限ダイエットを実践しているので、まずは脂質です。一時期炭水化物抜きダイエットが流行したじゃないですか。とにかく「炭水化物を摂らない」という点ではわかりやすく、多くの方が飛びついたと思います。ただ、働き盛りの方にとっては、お米をはじめとした糖質はエネルギーの源になりますから、それを抜くダイエットはエネルギー不足になりやすいため、注意が必要です。
──炭水化物や糖質はイメージしやすいのですが、脂質と聞くとちょっとわかりにくいですよね……。
ディヤナ:そうですね。食物のなかには、良質な脂質とそうではない脂質があり、最低限の知識が必要かもしれません。コンビニ飯で特に注意したいのは、フライドポテトや揚げたチキンなどのホットスナックや、グラタン系の惣菜です。揚げ物には健康への影響が懸念されるトランス脂肪酸が含まれていることが多いですし、グラタン類はとにかく脂質の量が多い。このあたりは避けたいところです。ただし、魚や卵、納豆などに含まれる脂質は良質なので、肌の潤いを保つためにはある程度摂ったほうがいいでしょう。どれもコンビニで手に入ります。
ディヤナさんおすすめ! 減量中でも選びやすいコンビニ飯5選
ここからは、ディヤナさんが普段よく購入しているというおすすめのコンビニ飯を教えてもらいます。
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鮭のおにぎり

※手巻おにぎり 炭火焼紅しゃけ 熱量:174kcal、たんぱく質:4.6g、脂質:1.8g、炭水化物:35.9g(糖質:34.0g、食物繊維:1.9g)、食塩相当量:0.89g、
直巻おむすび 焼しゃけ 熱量:179kcal、たんぱく質:4.7g、脂質:1.4g、炭水化物:37.9g(糖質:36.1g、食物繊維:1.8g)、食塩相当量:1g、
こだわりおむすび 炭火焼紅鮭切り身 熱量:186kcal、たんぱく質:5.9g、脂質:1.7g、炭水化物:37.6g(糖質:36.1g、食物繊維:1.5g)、食塩相当量:1.3g
ディヤナ:どこのコンビニにも必ず置いてある鮭のおにぎりは、私のイチオシです。エネルギー源として優秀なうえ、シンプルな鮭のみの具材を選べば、1個につき脂質1.5g前後とかなり低い数値です。朝夜の食事内容にもよりますが、ランチだったら2個食べても問題ないことが多いでしょう。
気をつけたいのは、ツナマヨなど、余計な脂質が混ざっていないものを選ぶこと。意識しないとついつい脂分を求めてしまいがちですが、慣れてくれば、お米自体のおいしさだけでおにぎりが楽しめるようになりますよ。
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ゆで卵

ディヤナ:ゆで卵も、どのコンビニにも置いてある一品です。そして卵は新しい命を育むのに十分な栄養を備えているため、完全栄養食なんです。豊富なタンパク質は体づくりのベースになってくれますし、脂質も1個あたり5g前後と少ない。気軽に手に取れて、どんな食材にも組み合わせやすい点も優秀です。最近ではさまざまな調味料で味付けされた卵系デリも出てきましたが、とにかく余計な脂質を増やさない意味でもシンプルなゆで卵一択です。
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魚+米のお弁当

ディヤナ:最近はコンビニでも、揚げ物中心ではなくシンプルな焼き魚が主役のお弁当が出てきました。魚にはタンパク質と良質な脂質が、お米には炭水化物が含まれているので、それだけでPFCバランスを取りやすいです。ミニサイズのしらす丼などももちろんおすすめです。ただし、魚だからといって白身フライを選ぶと、一気に脂質過多になってしまうので要注意です。
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和菓子

ディヤナ:生クリームや生地のついていない、あんこ・お餅だけでつくられた和菓子はダイエットの味方です。なかでも私のイチオシは一口羊羹。甘いので「食べたら太りそう」と思う方もいるかもしれませんが、脂質がたったの0.3g前後しかないんです。余計な混じり物がないピュアな炭水化物で、素早くエネルギー補給ができるところもポイントです。洋菓子は脂質の塊なので、残念ながらダイエットには不向きです。
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ライトタイプの蒟蒻ゼリー

※クラッシュタイプの蒟蒻畑 ライト ぶどう味 エネルギー39 kcal、たんぱく質0 g、脂質0 g、炭水化物19.5 g、糖質12.8 g、食物繊維6.7 g、食塩相当量0.12 g、リン14 mg、カリウム45 mg
ディヤナ:「エネルギーは取りたいけれど、できる限りカロリーを増やしたくない」というときに、ライトタイプの蒟蒻ゼリーをよく食べています。炭水化物少なめ、脂質0g、食物繊維が摂れるという点で優れものです。日頃、ジュースや清涼飲料水の甘さに慣れてしまっている人は、ジュースを飲むくらいならライトタイプの蒟蒻ゼリーを選んでほしい! ジュースは飲みやすい反面、砂糖が多く含まれているため、思った以上に糖分を摂ってしまいがちなので要注意です。

こんなとき何食べる? ディヤナさんおすすめのコンビニ飯の組み合わせ方
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朝ごはんを自宅で食べられなかった! オフィスのデスクでもサクッと食べられるコンビニ朝ごはんは?

鮭のおにぎり、ゆで卵、バナナ
ディヤナ:朝のタンパク質摂取は筋量増加や体内時計を整えるのに効果的(※)と言われているので、鮭のおにぎりとゆで卵でしっかりと。バナナには食物繊維が豊富に含まれているうえに、脂質がほぼ含まれないダイエット向きの食品。「朝の果物は金」というくらいなので、朝に積極的に摂れるように心がけたいところです。朝ごはんの量は、昼・夜に比べて重めに設定してもいいでしょう。
出典:タンパク質摂取時間と筋量増加の関係|早稲田大学
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昼ごはんから夕ごはんの間って意外と長い! 小腹が減ったときは?

※クラッシュタイプの蒟蒻畑 ライト ぶどう味、煉羊羹 58g
和菓子、またはライトタイプの蒟蒻ゼリー
ディヤナ:まだまだ仕事をがんばらないといけない、でも脂質はとりたくない。そんなときこそ、ぜひ私の大好きな和菓子やライトタイプの蒟蒻ゼリーをチョイスしてください! つまみやすいチョコレートには脂質が多く含まれています。カカオ率の高いチョコレートなら悪くはありませんが、食べ過ぎてしまう危険も。一口羊羹なら1つでボリュームもあって満腹が得られます。
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飲み会終わりにどうしても締めのラーメンが食べたい!置き換えられるものは?

ミニサイズのコンビニラーメン、またはおかゆ
ディヤナ:ご存じの通りラーメンは高カロリー・高脂質な食べ物です。ただし、コンビニの惣菜コーナーで見かけるミニサイズのあっさり系のラーメンは、脂質が一桁台のものもあって意外とヘルシー。ドレッシングがたっぷりかかっているサラダより、ずっとダイエット向きです。栄養成分表示を注意深く見て、脂質の少ないものを選んでみてください。もし手頃なものがない場合は、レトルトのおかゆを選びましょう。少量でもおなかがいっぱいになって満足できますよ。
健康は意識することが第一歩。無理のない健康管理を!
──最後に、忙しい日々のなかでも健康管理を頑張りたいビジネスパーソンに応援メッセージをお願いします。

ディヤナ:この記事を読んでいる時点で、すでに一歩踏み出していると思いますよ! ダイエットは自己流で始めがちですが、こうして情報を取りに行こうとする姿勢が大事ですし、そういう人はダイエットが成功しやすいと思います。日常生活における時間の使い方やキャパシティは人それぞれ。コンビニを活用することに罪悪感を抱かず、ストレスのないダイエットを継続していきましょう!
──ありがとうございました! みなさんも、ディヤナさんの活用術を参考に、今日からコンビニ飯をダイエットの味方にしてみてはいかがでしょうか。
取材・文:波多野友子
撮影:安井信介
編集:岩田悠里(プレスラボ)
